皆さんおはようございます。NASUホームの金井です。いつもこちらのblogをお読み頂き、誠にありがとうございます。NASUホームの本拠地栃木県県北地方でもそろそろ本格的な梅雨入りになりますが、「梅雨の時期に家を建てると、柱が濡れて腐ってしまうのではないか?」 「雨の日の工事は品質が落ちるような気がする……」
これからマイホームを建てようと検討されている方の中で、この時期の建築に不安を感じている方は少なくありません。せっかく高い費用をかけて建てるなら、妥協をしたくないと思うのは当然のことです。
結論からお伝えします。 梅雨時の建築だからといって、住宅の品質が下がることはありません。
今回は、安易なイメージや感情論ではなく、数値と建築の事実に基づいた「梅雨時の家づくり」をお話しします。
1. なぜ「梅雨時期=悪」ではないのか?(数値と事実)
木材が濡れることへの懸念ですが、現代の住宅会社(特に品質を重視する会社)が使用する木材は、事前に工場で厳格に乾燥させられた「KD材(人工乾燥材)」が主流です。
- 含水率の管理: 一般的に、建築に使用される木材は含水率(木に含まれる水分の割合)が「20%以下」にコントロールされています。
- 一時的な雨の影響: 上棟(骨組みを組む日)などに雨が降って表面が濡れたとしても、木材の内部まで一瞬で水分が染み込むことはありません。雨が上がれば、風と気温によって表面はすぐに乾燥します。
- 科学的な事実: 木材が本当に腐食(腐朽菌の繁殖)を始めるのは、含水率が「25%以上」の状態が「数週間以上」継続した場合のみです。現場では、完全に乾燥したことを数値で確認してから、次の工程(壁を塞ぐ作業)へ進みます。
つまり、適切な施工管理がなされていれば、梅雨だからという理由で構造が劣化することはあり得ません。
2. 大切なのは「季節」ではなく「誰が管理しているか」
ネット上には「梅雨の建築は絶対に避けるべき」といった極端な意見も見られます。しかし、物事の表面的な現象(雨)だけを捉えて本質を見誤まらないでください。
重要なのは、雨が降るか降らないかではなく、「雨が降ったときに、現場をどう管理するか」という人間の知性と仕組みです。ちなみに栃木県大田原市の月ごとの降雨平均日数は下記となります。
大田原市 月別・年間降水日数(平年値) ※ウェザースパークさんから引用させていただきました
下記を見比べると6月と気候が良いといわれる9月に一日の差しかないですね。データを確認する事が大切です。
| 月 | 雨のみの日 | みぞれの日 | 雪のみの日 | 月間降水日数(合計) |
| 1月 | 1.9日 | 1.3日 | 0.9日 | 4.1日 |
| 2月 | 3.0日 | 1.3日 | 0.8日 | 5.2日 |
| 3月 | 6.9日 | 1.2日 | 0.3日 | 8.4日 |
| 4月 | 9.1日 | 0.2日 | 0.0日 | 9.3日 |
| 5月 | 10.3日 | 0.0日 | 0.0日 | 10.4日 |
| 6月 | 13.4日 | 0.0日 | 0.0日 | 13.4日 |
| 7月 | 14.5日 | 0.0日 | 0.0 | 14.5日 |
| 8月 | 12.6日 | 0.0日 | 0.0日 | 12.6日 |
| 9月 | 12.4日 | 0.0日 | 0.0日 | 12.4日 |
| 10月 | 8.7日 | 0.0日 | 0.0日 | 8.8日 |
| 11月 | 5.6日 | 0.1日 | 0.0日 | 5.8日 |
| 12月 | 3.1日 | 0.7日 | 0.3日 | 4.0日 |
| 年間合計 | 96.0日 | 4.8日 | 2.3日 |
- 養生の徹底: 雨天時に木材をブルーシートで適切に養生する。
- 乾燥の確認: 濡れた後にしっかりと現場を換気し、乾燥した状態を数値で確認すること。
- 施工管理者の目: これらを「職人任せ」にするのではなく、建築施工管理技士や建築士といった国家資格を持つ責任者が、基準に基づいて厳格にチェックしていること。
住宅建築において本当に価値があるのは、安さや工期の早さではなく、こうした「目に見えない管理の質」です。
私たちの仕事は、単に家という「箱」を売ることではありません。お客様が生涯を過ごす場所の安全と品質を、科学的根拠に基づいて担保することです。
現場の水分管理や、梅雨時期の具体的な施工対策について、より専門的な数値データをご覧になりたい方は、いつでもお気軽にお尋ねください。一級建築士をはじめとする国家資格を持ったプロフェッショナルが、論理的かつ誠実にお答えいたします。皆様からのご相談心よりお待ちしております。


